日光街道を歩く4-①栗橋宿から中田宿・古河宿

栗橋宿

静御前が祀られている栗橋駅からスタート 

2018年5月14日、朝8時半にJR東北線栗橋駅を下車し、前回に引続き栗橋宿からのスタートです。前日までの豪雨から一転して、本日は一日好天の予報が出ています。

利根川に沿った栗橋の宿場には昭和22年のカスリーン台風の洪水の痕を残すように、電柱の高さ2メートルほどの所に赤いテープが巻かれています。

 街道から利根川の堤防に上がる場所に八坂神社があります。栗橋宿の総鎮守です。ユニークなのは、狛犬が「鯉」になっていること。

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狛犬が「鯉」の八坂神社

利根川の洪水の際に鯉が「ご神体」を運んできたことに由来しています。 

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 栗橋宿西本陣跡は発掘調査中です

現在、利根川堤防の大規模工事が行われている最中です。その折には、宿場の街道の一部(栗橋宿西本陣跡)が堤防として埋められる予定になっているのです。

現在、宿場に残された文化財を後世に伝えるための発掘調査中でした。

この写真は発掘作業の現場。これまでに栗橋宿最大の建物の基礎や建築部材、高価な漆の茶碗などが出土されているそうです。

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日光街道唯一の関所「栗橋関所跡」碑

 堤防の下に「栗橋関所跡碑」があります。日光街道唯一の関所で利根川岸にありました。番士は四家が勤め、「入り鉄砲に出女」を厳しく取り締まっていたようです。

この辺りは堤防の大規模工事が終わったばかりのようで、敷石も新しいものです。

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かつては房川の渡し

 利根川橋の中程から上流を撮った写真です。利根川の水量の多さに驚かされます。

利根川は、大水上山に源を発して、流末は鹿島灘に注いでいます。昔から坂東太郎と呼ばれる暴れ川です。

江戸時代には橋はなく、「房川の渡し」という舟渡しでした。将軍の日光社参りの際は51艘の舟が並べた舟橋を渡していたようです。

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中田宿

静御前が葬られている光了寺

 利根川を渡ると、中田宿です。明治末期に行われた利根川河川改修によって中田宿の街並みは利根川下の河原になってしまいました。

しばらく県道228号線を歩いた先に光了寺があります。

静御前を葬ったという栗橋の「高柳寺(光了寺)がこの地に移転しています。静御前後鳥羽上皇より賜ったという「蛙蜊龍(あまりりゅう)の舞衣」などの遺品が保存されています。

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歩道には、植栽したばかり松並木が続いています。

江戸時代には「中田の松原」と言われ、「東海道にもこれほど綺麗な松並木はない」と言われていましたが、戦時中に「松根油」採取のために伐採されてしまったようです。 

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 しばらく歩くと、道標が民家の角にありました。

「史跡 祭禮道 原町口」と刻まれています。古河の雀神社の祭礼の時に、混雑を避けるため、旅人の迂回路として置かれたようです。

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古河宿

古河宿に入りました。

解説版によると、江戸時代、古河宿では松並木が日光街道沿いに5キロにわたってあったそうです。街道沿いには、所々に史跡案内を兼ねた常夜灯が置かれています。

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 鷹見泉石記念館

街道をしばらく歩き、「古河歴史博物館」・「鷹見泉石(たかみせんせき)記念館」の案内表示にしたがって進むと、竹林が美しい「鷹見泉石記念館」が見えてきます。

古河藩家老の鷹見泉石が隠居後、過ごしていた居宅です。いかにも立派な武家屋敷の趣を感じさせてくれます。

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古河宿に行ったらぜひ訪ねたいと思っていたところが、この「鷹見泉石記念館」であり、鷹見泉石の生きかたに触れることができる古河歴史博物館でした。

 鷹見泉石は、古河藩藩主・土井利厚と利位(としつら)の2代にわたって仕えた家老で、蘭学、地理、歴史、天文学兵学博物学など幅広い知識を学んでいた方でした。「土井の鷹見か、鷹見の土井か」といわれたほど泉石の手腕は優れ、藩財政の建て直しをはじめ、藩主・利位の大坂城代時代には「大塩平八郎の乱」を平定し頼も鷹見泉石の功績とされています。

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 建物は、寛永10年(1633)古河藩主土井利勝が、古河城の三階櫓を造った時の残り材を使って建てたと伝えられ、現在の建物の4倍の広さがあったと言われています。

いくつも座敷のある長屋門もあって、元治元年(1864)には、天狗党の乱に巻き込まれ、幕府に降った水戸藩士100名あまりを一時収容したこともあったそうです。

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 鷹見泉石記念館の前には親水公園が作られています。

この場所は、かつて古河城の堀があった場所で、発掘調査の後、堀を遺跡保存のために埋め戻し、その面影を残しているものです。

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古河歴史博物館

親水公園に隣接して「古河歴史博物館」があります。博物館の入り口に古河城出城諏訪曲輪跡碑が建っています。 

鷹見泉石は、隠居後も各界の著名人とも多彩な交流関係を築き藩に多くの重要な情報や資料をもたらしていました。

親交のあった人物には、幕府の要人・江川英龍蘭学者で泉石の肖像画を描いたことでも知られる渡辺華山、砲術家高島秋帆、海外渡航者の大黒屋光太夫、画家・司馬江漢らがいます。

泉石の著作や地図、絵画、書状などの多くは、古河歴史博物館に所蔵され、そのうち3153点が2004年に国の重要文化財に指定されています。

渡辺崋山が描いた鷹見泉石の肖像画東京国立博物館に国宝として収蔵されています。

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古河文学館

古河歴史博物館を後にします。

近くには、歴史作家の永井路子氏が寄贈された資料を元に設置した「古河文学館」や煉瓦造りの校門の「古河第一小学校」があります。

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古河第一小学校の校舎は比較的新しいのですが、歴史のある落ち着いた雰囲気を感じます。

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福法寺に移築した「古河城二の丸御殿口の乾門」

小学校の給食室からは、美味しそうな匂いが・・・匂いから献立を思い浮かべながら歩いていると、「福法寺」に着きました。

この山門は古河城二の丸御殿口の「乾門」を移築したものです。

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鷹見泉石生誕之地碑

 古河第一小学校敷地に隣接した場所に「鷹見泉石生誕之地碑」があります。残念ながら落書きがありました。

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永井路子旧宅

 この付近には、古い建物がいくつも保存されていて、街を挙げて郷土の歴史を大切にしているのが伝わってきます。

再び日光街道に戻るように歩いていると「永井路子旧宅」を見つけました。

永井路子の母方の実家のようですが、幼い頃から、この地で過ごしています。永井路子さんは歴史小説家で特に中世の小説を書いています。

随分前になりますが、『相模のもののふたち 中世史を歩く』有隣新書 1978年 のち文春文庫(『草燃える』の原作)を読んだことを思い出しました。

この建物は、古河文学館開館に併せて、別館として平成15年から開館しています。

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建物は、江戸時代末期の商家の佇まいです。 東日本大震災の時に被害があったため、修復改修工事を行い、再び平成24年に再開館しています。

古河文学館も永井路子氏の寄贈によって設置されているので、併せて旧宅見学もオススメです。旧宅ではお座敷や裏庭まで自由に見学させていただけます。

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古河街角美術館

その隣には、「古河街角美術館」があります。

古河市は芸術活動の盛んな地で、著名な芸術家を輩出しています。展示室では、古河市ゆかりの作家の作品を自由に見ることができます。 

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篆刻美術館

 古河街角美術館の隣には、「篆刻美術館」があります。

平成3年に日本で初めて篆刻専門の美術館として開館しています。建物は、大正9年に建築されたもので、国の登録文化財です。

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 お泊り情報:「ホテル山水」(ビジネスホテル)

日光街道金刀比羅宮を過ぎたところで、かぎ状に直角に曲がっています。

近くに、「ホテル山水」というビジネスホテルがあります。古河の街を散策するのにも便利なところです。

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 ホテルの前には、武家屋敷らしき建物があります。詳しいことはわかりません。

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 栗橋宿から中田宿、古河宿のアクセスポイント